活動紹介 第63回(2024)
第44回東北学習会 in ハイブリッド(2024年8月24日)
活動の原点や経緯を振り返り改めてヘルスケア関連団体の目的と役割を考える
第44回東北学習会が、日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター)とオンラインのハイブリッド形式で開催されました。
今年度の東北学習会では、ヘルスケア関連団体が何のために活動し、どのようなビジョンを目指していくのかを改めて考えることをテーマとしています。
当日はまず、VHO-net代表理事の森幸子さん((一社)全国膠原病友の会)が、「難病・障がい者・誰でも生き生きと暮らせるために〜ヘルスケア関連団体の目的と役割~」と題して講演。森さんは、今までの活動の経験や、ヘルスケア関連団体の目的や役割について述べ、社会資源としてのヘルスケア関連団体の存在意義に言及しました。
講演を受けたグループディスカッションでは、講演の感想を端緒に、参加者が自らの活動を振り返り、ヘルスケア関連団体の目的や役割について意見交換を実施。グループ発表では、情報入手・情報発信・ヘルスリテラシー、教育への参加、医療者や行政とのかかわり、団体運営と人材育成、資金調達など多岐にわたる意見が紹介され、「伝えること、広くつながることの重要性」「時代や社会の変化によって活動の重点が変わり、医療の進化によって活動が活性化されることもあること」などを共有しました。
森さんは「自分の活動を振り返り、また地域や疾患の違いを超えた多様な意見を聞く良い機会になった。さまざまな組織にかかわってきたが、地元の患者団体で直接、悩みや実情を聞いていることが私の強み。改めてつながりの重要性を感じた」と総括。最後に、各グループで出た意見や課題を次回の学習会で深掘りすることを確認して学習会は終わりました。参加者それぞれが団体の原点や活動の経緯を振り返り、団体が連携して支え合い助け合うことの重要性を学ぶ場となったようです。
参加団体
■ 仙台ポリオの会
■ 全国膠原病友の会 岩手県支部・福島県支部
■ CFS(慢性疲労症候群)支援ネットワーク
■ (社福)仙台市障害者福祉協会
■ 福島県難病団体連絡協議会
■ NPO法人 日本オスラー病患者会
■ 全国心臓病の子どもを守る会 岩手県支部
■ 宮城県心臓病の子どもを守る会
■ NPO法人 日本プラダー・ウィリー症候群協会
■ 患者会ピンクのリボン
■ 乳腺患者会 プリティふらわぁ
■ (一社)岩手県腎臓病の会
■ しらさぎアイアイ会
■ (一社)全国膠原病友の会
■ (公社)日本オストミー協会 横浜市支部
第54回関東学習会 in ハイブリット(2024年9月23日)
活動の原点に立ち返り、課題と解決策を共有
個人情報の扱いや企業との協働についても検討
第54回関東学習会が東京のファイザー株式会社会議室と、オンラインによるハイブリッド形式で開催されました。テーマは「原点に立ち返り、私たちの課題を整理する」。前回の学習会で行った「ヘルスケア関連団体としての課題の整理」をもとに、今回はヘルスケア関連団体のリーダーとして日々感じている課題や具体的な解決策について話し合う場となりました。
グループ発表では、現地グループから、会員減少や高齢化、後継者がいないことなどといった団体運営の悩みや、世代間の考え方の相違、個人情報の扱い方などの課題について話し合ったことが紹介され、「それぞれの団体の工夫を知ることができてよかった」「外部とのネットワークをどうつくるかが今後の課題」「当事者だけの内向きの活動ではなく、医療者や一般の大学生など、つながりを広げ、活動の幅を広げたい」などの意見も紹介されました。
オンライングループからは、団体運営の人手不足、後継者問題、活動資金、就労支援などについて話し合ったことや、「新会員を増やすことにこだわりすぎず、現状の活動を充実させる方が、結果的に会員増加や活動の活性化につながるのではないかとの考えを共有した」との発表がありました。
全体討論では、製薬企業とヘルスケア関連団体の協働について、製薬協のガイドラインがあることが紹介され、「ヘルスケア関連団体の立場からのルールも必要ではないか」との問題提起があり、「ガイドライン等のフォーマットをVHO-netで作成したい」との提案もありました。
最後に、VHO-net理事の山根則子さん(日本オストミー協会横浜市支部)は「個人情報の扱いは、組織運営に密につながっている内容だと認識した。大学生や若い世代とのつながり方を考えることや、当事者だけでなく多様な立場の人に参加してもらうことなど、多くの学びがあった」と締めくくりました。
参加団体
■ あけぼの会 あけぼの埼玉
■ CMT友の会
■ NPO法人 PAHの会
■ (一社)全国心臓病の子どもを守る会
■ NPO法人 日本オスラー病患者会
■ (公社)日本オストミー協会 横浜市支部
第30回東海学習会 in ハイブリッド(2024年10月5日)
市民活動が法律を変えていく法改正運動の取り組みからの学びを聞き、話し合う
第30回東海学習会が、名古屋市の名古屋都市センターとオンラインによるハイブリッド形式で開催されました。最初に、「私たちの生活に よりよい法律を 〜大麻取締法改正運動から学んだこと〜」と題し、難治性疼痛患者支援協会ぐっどばいペインの若園和朗さんからの講演がありました。
「現在、大麻草と言えば違法薬物というイメージに直結されやすいが、品種によって異なる。日本産大麻の成熟した茎は、麻織物やしめ縄、合掌造りの屋根下地など、日本の祭りや伝統文化を創る素材として古来から栽培、使用されてきた。同時に、医療用の痛み軽減薬としての研究も進み、大麻草を原料にした医薬品が難治性てんかんや慢性疼痛などの治療薬として適切な利用ができるようになった。伝統文化の保護と患者のQOL向上の、両輪で活動してきた。息の長い地道な活動によって、『大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律』へと法改正につながっていった」ことなどが語られました。
講演を受けて、2グループに分かれての議論が行われました。まとめの発表では、「大麻がこんなにも文化的遺産に貢献していることを初めて知った。法改正についても知らなかった。ねばり強い市民活動の意義を感じる」「医療としてきちんと管理されている使用法なら、もっと活用されていいと思う。また、違法麻薬としての取り締まりも同時に強化すべき」「情報を正しく知ること、リテラシーの大切さを強く感じた講演と議論だった」などの意見が挙げられました。
参加団体
■ 日本筋ジストロフィー協会 愛知県支部
■ ポリオ友の会東海
■ もやもや病の患者と家族の会(もやの会) 中部ブロック
■ 難治性疼痛患者支援協会ぐっどばいペイン
■ 愛知県脊柱靱帯骨化症患者・家族友の会 (あおぞら会)
■ 長野県難病患者連絡協議会
■ NPO法人 愛知県難病団体連合会
第46回沖縄学習会 in オンライン(2024年12月1日)
意思決定支援についてこれまでの学習会を振り返り、さらに議論を重ねる
第46回沖縄学習会が、オンラインで開催されました。2024年度に取り組んできた「共同意思決定について学ぶ」に基づき、「医療・福祉・支援団体(患者会)における共同意思決定の現状と課題」をテーマに設定。まず、第43回沖縄学習会の講師、琉球大学病院の金城隆展さんの、「意思決定支援から共同意思決定へ」のレジュメをもとに、これまでの学習会の過程を振り返りました。
その後2グループに分かれてディスカッションへ。「家族だけで意思決定をしていくのは難しい。第三者の介在がやはり必要なのではないか」「共同意思決定の理念はわかるが、そこに辿り着けない。さまざまなハードルがある」など、活発な意見交換がなされました。
その後の全体討論では、「家族や関係者の中にキーパーソンが現れ、意思決定を主導してしまうケースがある。医師もそれを望む傾向がある。それを防ぐために、家族がどうしたいのか語り合う機会が必要」「患者団体としてどこまで踏み込むべきか、常に考えている。共同意思決定の場づくりの難しさがある」といった発言や、「共同意思決定と聞いてもピンとこなかったが、今回、皆さんの話を聞き、深く考えさせられた」など、一歩前進した意見も聞かれました。
また、「患者の状況、疾患の違いなどによって、患者団体にもそれぞれに葛藤や疑問があることがわかった」という意見も。共同意思決定における現状や課題が抽出され、今後もさらにこのテーマを継続していくことが大切だと結びました。
参加団体
■ 日本ALS協会 沖縄県支部・佐賀県支部
■ 全国膠原病友の会 沖縄県支部・高知支部
■ NPO法人 沖縄県脊髄損傷者協会
■ 沖縄県網膜色素変性症協会
■ がんの子どもを守る会 熊本支部
■ 認定NPO法人 アンビシャス
■ (公社)やどかりの里