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VHO-netピアサポート研修会 〜ピアサポートのさらなる深みへ

VHO-netピアサポート研修会
〜ピアサポートのさらなる深みへ

ピアサポートの原点、必要なコミュニケーション、記録について学ぶ

2025年9月23日、東京のファイザー株式会社でピアサポート研修会が開催されました。
VHO-netでは、2024年に試行版のピアサポート研修会も開催されており、ピアサポート研修委員会を中心に真に実践に役立つピアサポート研修にこだわり取り組んできました。その成果もふまえ、日頃のピアサポート活動の経験を活かしながら、より豊かな支え合いの関係を築くことを目的に、ピアサポートのポイントを学ぶ講義や演習が行われました。

講義1「ピアサポートの原点に立ち返りつつ実践にむかう」

まず、伊藤智樹さん(富山大学人文学部教授)が「ピアサポートの根本を見つめ直す〜そもそもピアサポートとは何か」と題して、ピアサポートの定義や、VHO-netがまとめた「ピサポート5か条」とのつながりなどについて講義を行いました。

次に、三原睦子さん(認定NPO法人佐賀県難病相談支援ネットワーク理事長)が「ピアサポートによる事例」を紹介。その後、グループに分かれて事例について「同じような経験はあるか」「なぜそのようなことが起こると考えられるか」「どのような対策が考えられるか」を話し合いました。グループ発表を経て、伊藤さんは、「ピアサポーターも自分を支える場が必要。自らの対応を振り返り、点検していくことが互恵性のバランスをとっていくことにつながるのではないか」と助言しました。

講義2「ピアサポーターとしてのコミュニケーション〜相談者とピアサポーター(自分)を大切に」

岡本左和子さん(奈良県立医科大学教育開発センター特任講師)がコミュニケーションの基礎を学び、その学びをピアサポートに活かすことを目的とした講義を行いました。
岡本さんは、コミュニケーションの基礎や、コミュニケーションを妨げるノイズ、知っておきたい感情と怒り、聴く力と伝える力などについて解説。コミュニケーションの具体的な進め方を学ぶために、検討事例を用いた演習も行いながら講義を進めました。そして、「コミュニケーションはトレーニングすることが必要です。気になるところは、文字起こし(逐語録)にして振り返り、次の糧になるようトレーニングを続けてください」と締めくくりました。

講義3「ピアサポート活動における記録〜より良いピアサポートに向けて」

まず、栄セツコさん(桃山学院大学社会学部教授)が、ピアサポート活動における相談内容の記録の意義を解説。栄さんは、個別支援の記録は相談内容の傾向などを知る手がかりとなり、事例検討に活用することでより良い相談対応ができるようになること、さらに当事者の声として社会に声を届けることができると話し、そのためには、記録の活用方法や保管方法、破棄方法を知ることが必要と強調しました。

次に山根則子さん(日本オストミー協会横浜市支部支部長)が、所属団体での相談に対する記録の実際を振り返り、記録の重要性や意義を語りました。
その後、活動における記録の意義、記録の共有と活用法、明日から取り組めることを話し合うグループワークを実施。最後に、栄さんは、記録により当事者の声を言葉で伝えて社会に発信し、施策に活かすことを目指してほしいと語りました。

〜修了書授与と総括〜

研修後、ピアサポート研修委員会の行實志都子さん(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部教授)より参加者に修了書が手渡されました。参加者からは「こうした研修会があることが心強い」「さまざまな気づきがあった」「志をもった方々と一緒に学べて貴重な時間になった」「研修を受けることが当たり前になってほしい」などの感想が述べられ、最後に三原さんが「今日の学びを得て、勇気づけられ、明日からまた頑張れると思う」と総括し、これからもピアサポートの学びを続けることを共有して研修会を終えました。