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活動レポート第2回(2004)

活動レポート第2回(2004)

記録的な猛暑に見舞われた今夏ですが、暑さに負けず、各地でさまざまなヘルスケア関連団体の活動が行われました。サマーキャンプなど夏ならではのイベント、また、疾病や障がいの垣根を越え、地域でヘルスケア関連団体のネットワークを広げていこうという動きも活発になってきました。この夏、行われたいくつかの活動をご紹介します。

第2回ヘルスケア関連団体 関西地区交流会 in 兵庫(7月24日)
「医学教育へ患者の声を組み込む」をテーマに

7月24日兵庫県尼崎市で、第2回ヘルスケア関連団体関西地区交流会が開催されました。さまざまな疾患や障がいに取り組む15団体21名が参加。前回で抽出された3つの課題から、今回は「医学教育へ患者の声を組み込む」をテーマに約4時間にわたって討議されました。ファイザー株式会社喜島智香子が、東京大学名誉教授開原成允氏および医学部教授北村聖氏からの提案を報告。その後、1979年以来25年間、医療短大等で闘病体験を語り活動の場を広げている「全国膠原病友の会関西ブロック」を代表し菊池素子氏が発表。自身の体験をふまえて、患者が教壇に立つ意義や実際の反応、自称「患者講師」の育て方や成功のための10カ条など具体的なノウハウを紹介。熱のこもった質疑応答がなされました。ディスカッションでは、疾患の特殊性や患者数の少なさで機会がない場合の問題点や、看護や医療が語られることの大切さについて議論。医療の教育現場だけでなく、義務教育のカリキュラムに組み込んでいく目標を確認しました。

あすなろ会2004年サマーキャンプ in 浜名湖舘山寺温泉(8月29~31日)
患児と家族の交流を深め、難病に取り組む

「あすなろ会」のサマーキャンプが今年も浜名湖舘山寺温泉で開催されました。

「あすなろ会」は、若年性関節リウマチ(JRA)の子どもを持つ親の会で、JRA専門医の協力を得ながら、病気についての正しい理解を深め、学校生活や教育など子どもたちを取り巻く問題に前向きに取り組んでいます。サマーキャンプは、こうした活動の一環で、今回は、医師11名を含む76名が浜名湖に集まりました。成人した子どもを持つOB家族の参加もあり、会場には再会を喜ぶ明るい声が飛び交っていました。

サマーキャンプでは、「若年性関節リウマチとは」、「若年性関節リウマチ最新医療」、「整形外科医から見た若年性関節リウマチ」、「医師との上手なかかわり方」、「若年性リウマチのタイプ別リハビリ」をテーマとした専門医による講話や、会員の体験発表会、個別相談などが行われました。また、一人ひとりの足に合わせた靴のカウンセリングや、「ビンゴ大会」などの楽しいプログラムも盛り込まれ、子どもたちにも家族にも、思い出深い夏休みのイベントとなったようです。

第1回ヘルスケア関連団体 東北・北海道地区交流会 in 仙台(9月19日)
東北・北海道地域のネットワークづくりがスタート

「9月19日、仙台市産業情報プラザ(AER)において、東北・北海道地区のヘルスケア関連団体の交流会が開かれました。昨年のヘルスケア関連団体ワークショップに参加した東北在住のメンバーが中心となり、北海道や東北地区で活動する各団体に呼びかけて交流会開催が実現しました。

初回の地区交流会ということから、各団体の紹介が中心となりましたが、その中でも、疾病や障がいに対する意識改革や、排泄の問題、高齢化、年金、後継者問題など、共通する課題や悩みが浮かび上がりました。「疾病や障がいを越えて、お互いに情報交換しながら、ネットワークの場を広げていくことは有意義である」と意見が一致し、東北福祉大学総合福祉学部の協力を得て共通のホームページを作成することや、来年早々に第2回の交流会を開くことが決定されました。

参加団体名
あけぼの会福島支部/あすなろ会(若年性リウマチ親の会)/がんを考える「ひいらぎの会」/北のポリオの会/心のネットワーク宮城/CILたすけっと/星陵心臓友の会/全国低肺機能者グループ/東北白鳥会/仙台市障害者スポーツ協会/仙台ポリオの会/日本オストミー協会/日本コンチネンス協会/のぞみ会/パンダハウスを育てる会/ピンクのリボン/ふくしマップ宮城/社会福祉法人ふれあいの森/宮城県肝臓病交友会/宮城県喉頭摘出者 福祉協会仙台支部/宮城県腎臓病患者 連絡協議会/宮城県脊髄損傷者協会 仙台支部/東北福祉大学総合福祉学部山川敏久氏・水谷浩氏埼玉県立大学保健医療福祉学部高畑隆氏

全国慢性頭痛友の会 頭痛に悩む人と家族の会
「頭痛」医療公開講座会 in 横浜(9月20日)
最新情報も紹介される公開講座

9月20日、横浜みなとみらいのランドマークタワーにおいて「全国慢性頭痛友の会」主催の「医療公開講座」が開催されました。

まず、東京女子医科大学頭痛外来講師清水俊彦氏による「薬物乱用頭痛について」、続いて、慶應義塾大学神経内科教授鈴木則宏氏による「慢性頭痛をめぐる最近の話題」をテーマとした講演が行われました。メモをとりながら熱心に講演を聞く参加者も多く、講演後の質疑応答でも専門的な質問が寄せられました。

片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛など頭痛に悩む人は国民の半数近くにのぼるとの調査もあり、生活に支障を来している人も数多く存在しています。「全国慢性頭痛友の会」は、こうした頭痛で悩む全国の仲間と交流し情報交換を行い、慢性頭痛の原因解明や治療法の確立に向けて行政に働きかけていくことなどを目的とした団体で、交流会や医療講演会、学習会などを積極的に開催しています。今回の医療公開講座も、頭痛をめぐる最新情報が紹介されるなど充実した内容で、頭痛に悩む患者や家族にとって非常に有意義な会となりました。