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「リーダーに求められるコミュニケーション力とは」
〜ヘルスケア関連団体のリーダーとしてのスキルアップを目指して〜

「リーダーに求められるコミュニケーション力とは」〜ヘルスケア関連団体のリーダーとしてのスキルアップを目指して〜
話し合いながらリーダーシップを学ぶ

研修は、リード・トレーニング代表 梶田修さんを講師に、ワークショップ形式で、テーマごとにグループワークを行いながら進められました。梶田さんはファイザー株式会社出身で、現在は管理職を対象としたリーダーシップ研修や、若手トレーナーの育成に携わっています。梶田さんは、「自分が 変わらないとより良いコミュニケーションはできない。人に影響を及ぼすリーダーシップのためには、 まずは自分の行動を変えることが必要です」と助言。参加者からは、「団体の活動の中で、漠然と考えていたことが整理できた」「過去の言動を思い出し、反省した」などの感想がありました。最後に、代表世話人森幸子さん((一社)全国膠原病友の会)が、「ヘルスケア関連団体は、社会資源として重要な役割を果たすと注目されています。リーダーとしてのコミュニケーション力を身につけ、活動を充実させていきましょう」と呼びかけました。

研修内容から
ヘルスケア関連団体のリーダーとして知っておきたいポイントを紹介します。

自己開示から、信頼関係を育む

会議や交流会などでの自己紹介は、「自分を知ってほしい」「相手を知ろう」という姿勢で臨む。自己開示と「相手を知りたい」という気持ちがコミュニケーションの基本であり、信頼関係につながる。

ソーシャルスタイル(言動スタイル)を知って役立てよう

●「感情抑制(口数が少ない)」「感情表現(よくしゃべる)」「問いかける・ペースが遅い」「断言する・ペースが速い」などの傾向から、言動スタイルは4タイプに分かれる。
● 言動スタイルに良い、悪いはない。状況により変化することもある。
● 自分の言動スタイルを知り、相手の言動スタイルに合わせると良好なコミュニケーションをとりやすい。また相手を観察し、間違っていると判断したら、対応を変える。

サーション(さわやかな自己表現)を身につけよう

● 人間関係には、アグレッシブ(攻撃的)、ノン・アサーティブ(非主張的)、アサーティブ(さわやかに自己表現する)の3つのタイプがある。自分のことをまず考えるが、他者をも配慮する「アサーション(さわやかな自己表現)」を目指したい。
● 自分の気持ちや考え、信念などに率直に、その場にふさわしい方法で表現するのが、さわやかな自己表現。「言いたいが、言えない」自分から、状況により「言えるが、言わない」ことのできる自分に変える。
● コミュニケーションの場で問題に直面した時は、深呼吸をして、感情をコントロールする。

コミュニケーション(伝達のスキル)を知っておく

● 伝達のスキル「まず全体像を示す」「1つずつ確認する」「再度、確認する」「手振り・身振りを使って伝える」「実際に絵を描いて説明する」
● 伝える際の4つのポイント「何を」「何のために」「どのレベルまで」「いつまでに」を明確に伝える。
● ミス・コミュニケーションの場合は「相手が悪いのではない。自分の方が悪い」と認識することを心がけると改善につながる。

まとめ

リーダーとして心がけたいこと
● 信頼関係・コミュニケーションは自己開示から始まる。
● 自分の言動スタイルを知り、相手に合わせていく。
● さわやかな自己表現、感情のコントロールを心がける。
● ミス・コミュニケーションは、自分に原因があると考えて対処する。
● 人に影響を与えるためには、まず自分の行動を変える。
● リーダーシップとは、目標達成に向けて、他の人の行動に効果的な影響を及ぼすプロセス。指示が必要な場合または支援が必要な場合、相手の状況に対応したリーダーシップが必要。

18年度の活動を振り返り、 19年度の活動を計画

2019年度のVHO-net地域学習会合同会議が2月3日、東京のファイザー株式会社アポロラーニングセンターで開催され、各地域学習会の活動報告や、新年度の活動計画・運営についての討議が行われました。

共通する課題や解決法を話し合う

活動報告では、複数の地域で運営委員の後継者不足や参加者の減少などの課題があること、その一方、医療関係者や多様なヘルスケア関連団体に働きかけることにより参加者が増えているとの報告があり、効果的な取り組みを共有しました。また休憩時間には、各地域学習会の案内状を比較して意見交換する場面もあり、ともに過ごす時間を通して、合同会議が、さまざまな交流や気づきが得られる貴重な機会となっていることがうかがえました。

■ 地域学習会の発表から
各地域学習会が、18年度の総括と19年度の企画発表を行い、地域別の議論などを経て承認されました。

北海道学習会

総括
「仲間と知り合い、お互いを理解しましょう」 をテーマに学習会を開催。 新しい参加者も増え、理解を深めるための体験発表も好評であった。

展望
体験発表を継続し、お互いの病気や障がいについて理解し、悩みや情報を分かち合う。メディアトレーニングなども取 り入れ、団体のリーダーとしてのスキルアップ向上も目指したい。

東北学習会

総括
社会に問題提起するために、当 事者や家族の現状を自分の言葉で語れるようになることを目指し、模擬講演やグループワークを通して伝える力を研鑽した。

展望
課題は運営委員の減少と、参加者が宮城・福島県に偏っていること。ウェブ会議なども利用して運営委員の負担を軽減し、VHO-netや東北学習会の意義の理解に努めたい。

関東学習会

総括
医療者と患者のそれぞれの立場の考え方や思いを学ぶ試みや、ストレスマネージメント研修を実施。新運営委員が意見交換を重ねながら取り組み、チームワークも深まった。

展望
各団体が行っているイベントやピ アサポートなどの活動や課題を共有するとともに、団体リーダーとしてのスキルアップ学び、運営に活かしていきたい。

東海学習会

総括
主体的に参加しやすい学習会を目指し、立場を越えたピアサポートや住みやすい地域づくりを考える取り組みを実施。新しい参加者も増え、地元のつながりも深まった。

展望
当時者体験の活用や、社会とピアサポートの関係性について議論し、学んでいきたい。社会との関係性を意識しながら、私たち自身の活動が社会資源になりうるかどうかを考えていきたい。

北陸学習会

総括
運営委員のなり手が不足していることから、負担を軽減するため年1回の開催とし、「苦しみを抱える人とのコミュニケーション」をテーマに学習会を実施。充実した内容となった。

展望
ヘルスケア関連団体のリーダー育成をテーマに、役員の高齢化や若い世代の団体離れなどについて考えたい。運営体制は厳しいが、参加者を募り後継者育成にも努力したい。

関西学習会

総括
模擬講演、合同講演会の企画検討、KJ法を活用したピアサポートのグループワークなどを実施。新しいメンバーも増え、参加者減少という地域の課題をクリアすることができた。

展望
合同講演会のイメージの共有、模擬講演による講演のスキルアップを行うとともに、各団体の資金調達・運営について悩みやノウハウを共有し、活動に活かす。

中・四国学習会

総括
四国学習会に中国地域5県を加え「中・四国学習会」に発展させることとなり、広島県のヘルスケア関連団体が中心となって学習会を開催した。

展望
運営資金や後継者不足などの課題を解決するためにコミュニケーション能力を高めたい。参加しやすさを重視し、患者力を高め、団体の運営に活かすことを目指す。

九州学習会

総括
ワークショップと同じテーマでのグループワークなどを実施。VHO-netの活動について学ぶことにより、今までの活動を振り返り、今後について考える機会になった。

展望
異なるヘルスケア関連団体とコラボレーションして活動することをイメージし、現在の活動の幅を拡げる可能性を検討したい。またワークショップの内容も共有したい。

沖縄学習会

総括
参加者が減少したため、医療や福祉の専門職、難病やがんだけでなく、障がい者の当事者団体にも広く声をかけた結果、参加者が増加傾向にある。

展望
家族や、治療に向き合うための意思決定支援など関心の高いテーマを取り上げ、ネットワークのつながりを深め、医療関係者とも意見交換をして連携を深めたい。