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このサイトは、ファイザー株式会社が社会貢献活動として発行しております『まねきねこ』の情報誌のウェブ版であり、個別の疾患の相談は受け付けておりません。
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20年の歩みを振り返る
VHO-net・ヘルスケア関連団体ワークショップ

20年の歩みを振り返る
VHO-net・ヘルスケア関連団体ワークショップ

全国のヘルスケア関連団体のリーダーや保健医療福祉関係者たちがつながっていくことを目指して、2001年から毎年開かれてきた「ヘルスケア関連団体ワークショップ(以下、WS)」は、今年第20回を迎えます。より良い医療の実現や生活の質の向上を目指し、ヘルスケア関連団体のリーダーが悩みや課題を共有し、気づきや学びを得てきた20年のWS の歩みとVHO-netの活動を振り返りました。

ワークショップ年表
2001年 第1回 「活動に駆り立てるもの・越えるもの」~出会いを中心に~
2002年 第2回 「ひとりの気づきは みんなの気づき」 ~会の運営・後継者育成、資金調達、PR活動など~
2003年 第3回 「自分づくり、ひとづくり」~人材育成を中心に~
2004年 第4回 「未来に向けて、充実と広がり」~今、あなたにできること~
2005年 第5回 「つなぐ」~医療関係者とのより良い関係~
2006年 第6回 「患者力」~医師とのパートナーシップ~
2007年 第7回 「情報活用術」~収集と提供の方法を考える~
2008年 第8回 「つたえる」~正確な情報を伝えたい人たちに~
2009 年 第9回 「つづける」~chance・ challenge ・change~
2010 年 第10回 「集う・たのしむ・見つける」~これまでを振り返り、未来のために~
2011年 第11回 「もったいない ! VHO-netの活かし方」
2012年 第12回 「共に」~ピアサポートの未来~
2013年 第13回 「社会資源としてのピアサポート」
2014年 第14回 「協働」
2015 年 第15 回 「軌跡・継続・変革」
2016年 第16回 「わたしの目指すリーダーとは」
2017年 第17 回 「わたしたちの団体の価値に気づき、価値を高める」
2018年 第18 回 「目標を達成するための新たな資金調達」
2019年 第19 回 「実践から学び活用できる資金調達」
VHO-net 年表
2001年 第1回ヘルスケア関連団体ワークショップ開催
2004年 VHO-net として活動開始(会則制定)
1月 関西学習会発足  夏 まねきねこ創刊
9月 東北学習会発足
2005年 2月 九州学習会発足
2006年 4月 関東学習会発足 7月 北海道学習会発足
2007年 2月 沖縄学習会発足
4月 北陸学習会発足
12月 東海学習会発足
2009年 8月 『患者と作る医学の教科書』発刊
2011年 4月 四国学習会発足(現在は中・四国)
2015年 5月 『 ピアサポート5か条』発表(10月冊子発行)
2017年 1月 北海道学習会(再開) 

3月 『「患者・家族が語る」講演のPOINTチェックリスト』の作成(関西学習会)
2019 年 10月 PPI※プロジェクト「VHO-net PPI 学習会」開催ピアサポート・プロジェクト「VHO-net ピアサポート・ワークショップ」開催

11 月 WS 成果発信プロジェクト 『 ヘルスケア関連団体の資金調達』冊子発行

*PPI:医学研究・臨床試験における患者・市民参画(Patient and Public Involvementの略)

始まり

団体リーダーが課題や夢を共有

団体の運営に疲れ、孤立することの多い患者団体や障がい者団体のリーダーが元気になれるような機会、互いの経験を分かち合う場として始まったWS。共通する悩みや課題も多いことがわかり、解決策をともに考えようという気運が生まれ、ヘルスケア関連団体ネットワーキングの会(VHO-net)の設立へと発展しました。WSは、障がいや疾病、立場の違いを越えて団体のリーダーが集い、悩みや夢を語り合い、エンパワメントし、共通課題を学ぶ場となっていったのです。

学ぶ

一人ひとりが主体的に参加
WSは、毎月ワークショップ準備委員が集まり、テーマや分科会の進め方などを話し合い、各人が主体的に参加できるように入念な準備を行うのが特徴です。その結果、全体会議の司会進行や分科会の進行役、発表役などを経験してスキルを身につける人が増え、より有意義な議論が行われるようになりました。

拡がる

地域学習会の結成
年1回のWSだけではなく、地域でも集まりたいということから、関西地区を皮切りに地域学習会が各地で結成され、活動の裾野が拡がりました。現在、北海道、東北、関東、東海、北陸、関西、中・四国、九州、沖縄の9つの地域で、地域学習会が開催されています。

つながる

医療関係者の参加
第6回WSで医療者との関係がテーマとなり、分科会にも多くの医師等が参加し、フラットな議論が行われました。その中から、医師と患者のコミュニケーションツールを作成し、医学教育に関わろうというプロジェクトが生まれ、『患者と作る医学の教科書』発刊につながりました。その後もWSには医療者が多数参加し、また保健や福祉関係者とのネットワークも拡がっています。

楽しむ

出会いや交流の場として
参加者間の親睦や理解が深まるにつれて、情報交換や交流も盛んになりました。学びや議論の場だけでなく、食事や休憩時間の語らいや、懇親会でのパフォーマンスなど楽しい時間も共有。全国の仲間に会える喜びや、お互いの信頼感が、充実したWSの原動力となってきました。

伝える

『まねきねこ』の誕生

『まねきねこ』は、そもそも第1回WS分科会の、あるグループの名前でした。人を招くというイメージから、ネットワークづくりを目指すWS全体のキャラクターとなり、さらにヘルスケア関連団体のネットワークづくりを支援する情報誌『まねきねこ』発刊につながりました。

変わる

テーマの多様性
当初は団体での体験や蓄積した知識を相互に学び合うためのテーマが中心でしたが、次第に内から外へと視点も拡がり、医療者とのコミュニケーションや情報発信など実践的なテーマへと変化しました。さらに、原点に立ち戻りピアサポートやリーダーシップを取り上げ、またこの2年間は継続して組織や活動を支える資金調達について考えるなど、テーマも多様化してきました。

挑む

目的別のプロジェクト
WSでの成果や、議論の中から生まれたアイデアを、さらに展開していく試みが目的別プロジェクトです。現在は、ピアサポートをより良くしていくための「ピアサポー
ト・プロジェクト」、医学研究や臨床研究に患者の声を活かすことを目的とした「PPIプロジェクト」、WSの成果報告をより多くの人に伝える「WS成果発信プロジェクト」に取り組んでいます。

連携する

企業との新たな連携
WSは、ヘルスケア関連団体とファイザー(株)との共催で、団体と企業の垣根を越えたフラットな連携と信頼関係に支えられてきました。ファイザー(株)はVHO-netの活動が円滑に進むように、事務局運営を担い、会場の提供や交通費の支援、分科会のファシリテーション支援、オンライン化支援などを行い、社会貢献活動としてヘルスケア関連団体リーダーの学びの場の創出に尽力しています。

そして、続ける
第20回ワークショップへ

記念すべき第20回WSのテーマは“「VHO-netが取り組むSDGs」~未来に向けて”です。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、オンラインでの開催となります。すでにオンラインでの地域学習会も開催され、ウェブ会議を経験した団体リーダーも増えてきました。オンラインだからこその出会いや学びも活かし、どのような環境の中でも続けられる活動を模索する、新たなチャレンジとなることが期待されます。

まねきねこの目

まねきねこでは、取材を通して、WSや地域学習会の経験が参加者の皆さんを成長させ、笑顔を増やし、力づけていくことを実感してきました。この20年を経て、WSの成果や蓄積はVHO-netやそれぞれの団体の活動につながり、地域に拡がり、社会に働きかけるものとなっています。オンラインによる開催という新たなステップに進むWSが、どのように変化していくのか、どのような実りにつながるのか、私たちも期待しながら見守りたいと思います。