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VHO-net PPI(患者・市民参画)学習会開催
患者が中心となる医療の実現を目指して―

VHO-net PPI(患者・市民参画)学習会開催
患者が中心となる医療の実現を目指して―
当日の内容

■ファイザーの取り組みや治験ワークショップの紹介
「医薬品開発に患者参画を進める上でできること」ファイザーR&D合同会社 北村篤嗣さん
「日本と海外のPPIの紹介」ファイザーR&D合同会社 木村崇史さん
「治験の基本的な情報と具体的な活動の紹介」ファイザーR&D合同会社 今枝孝行さん

■ヘルスケア関連団体の取り組み
「患者会と研究班間の研究協力に関する実態調査から」(一社)全国膠原病友の会代表理事 VHO-net中央世話人 森幸子さん

■グループディスカッション(3グループに分かれて分科会形式で実施)
■全体会・グループ発表

ファイザーR&D合同会社の取り組み(学習会資料をもとに作図) ファイザーR&D合同会社の取り組み(学習会資料をもとに作図) 学習会ではまず、薬剤の開発や薬事申請などに携わるファイザーR&D合同会社の北村篤嗣さん、木村崇史さん、今枝孝行さんによる講演が行われました。同社の医薬品開発への患者参画の取り組みや、患者参画を進めるうえでの課題と今後の展望、海外と日本のPPIの紹介、日本での具体的な事例など、PPIの基本となる情報について解説をされました。

次に、患者の立場で厚生労働省の審議会や研究班などにかかわってきた(一社)日本難病・疾病団体協議会(JPA)代表理事・(一社)全国膠原病友の会の森幸子さんが、JPAの「研究協力・連携ガイドライン」作成の取り組みを紹介。同ガイドラインが国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)のPPIガイドブック作成の参考資料となった経緯などを説明しました。

さらに全国膠原病友の会の取り組みを紹介し、「患者や患者団体は医療消費者。社会資源という役割からも、患者団体の医療参画が求められています」と訴えました。

グループ発表では「団体に対して、参画窓口などの情報提供や、研究参加後のフィードバックがない」「地方では参画の機会や情報が少ない」「研究に参加したのに、団体にフィードバックがなかった」などの課題が挙がった一方で、「多様な人と連携することによって理解も深まり情報が入手できる」「本音で研究者や医療者と話して信頼関係をつくることが第一歩」「研究班や医師から声をかけられたら、遠慮しないで参加したい」「VHO-netとして積極的にPPIに取り組みたい」など、意欲的な意見も発表されました。

VHO-net中央世話人である照喜名通さん(認定NPO法人アンビシャス)は、「PPI学習会は貴重な機会。楽しみながらともに学んで、日本の医療研究を支える人材を育てていきたい」と発言。VHO-net事務局の喜島智香子さん(ファイザー株式会社)は「日本のPPI活動はまだスタートラインに立ったところ。一方でVHO-netは先駆的に取り組んでいるので、ぜひここから社会へ発信できるような活動をしていきたい」と述べました。

最後に、森さんが「研究者や製薬企業に患者の声を届ける、それがPPIの入り口になると思う。VHO-netには立場を乗り越えた活動を得意とする人が集まっているので、PPIプロジェクトの進展も期待しています」と述べて学習会を締めくくりました。