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オンライン活動へのフォローアップ 誰一人取り残さず、どんな状況下でもつながっていくために

オンライン活動へのフォローアップ
誰一人取り残さず、どんな状況下でもつながっていくために

第32回九州学習会の様子 第32回九州学習会の様子 コロナ禍においてオンラインによる活動が急速に広まる中、VHO-netでもワークショップや9つの地域学習会等をオンラインで開催しました。しかし、その舞台裏には、綿密な計画と手厚いフォローアップがありました。どのようなことを行ってきたのか、VHO-net事務局の喜島智香子さん、後藤慶子さん(ファイザー株式会社)にお話を伺いました。

地域ごとに接続テストを実施 約200名が参加

VHO-netでは世話人会やワークショップ準備委員会で検討した結果、2020年ワークショップのオンライン開催を決定しました。そのために、まずは地域学習会をオンラインで開催して参加者の皆さんに慣れてもらおうと考え、その準備として接続テストを始めました。

地域ごとに接続テスト会を実施した上、その日参加できない人には、平日日中と夜、週末の計3回、数人ずつのグループ別に接続テストを設定。パソコンやスマートフォン、タブレットを使って全員が共通の会議ページの画面に集まれるようにサポートしました。うまくアクセスできない人には電話でアドバイスしながら、また、視覚障害のある人には、電話越しに聞こえる音声読み上げソフトの音を聞きながらサポートしました。接続後は、音声や画面の機能操作の体験や、オンライン会議のルールを説明する時間も設けました。最終的に、VHO-netのメンバーを中心に、約200名への接続テストを行いました。

当初は「わからない」「自信がない」という人も多かったのですが、独自のマニュアルを作成し、きめ細かく接続テストを繰り返した結果、全員が参加できるようになりました。オンラインだから参加できるという人もいて、参加者が増えた地域学習会もありました。コロナ禍以前から、VHO-netでオンラインでの活動に取り組んできた経験も活かせたと思います。

オンラインでの経験を重ねて改善点・課題点が見つかった

オンラインで開催した地域学習会やワークショップの分科会では、リアルに集まる場合に比べて時間が短かったために、進行役に負担がかかった面もありましたが、一方で集中できるので効率よく話し合いができたようです。事務局としては、早めのスケジュール設定や、資料送付など事前準備が重要だということがわかりました。そうした気づきから、ワークショップではオンラインでも感動できるようなプログラムになるように工夫することができました。

このような経験を活かして、所属団体でもオンラインによる活動に取り組んでいる人も多くなったように感じます。また私たちも、接続テストなどの経験を「難病・慢性疾患全国フォーラム2020」や「全国難病センター研究会」のオンライン開催の支援に活かすことができました。

課題としては、オンライン対応のためのネット環境や、会議システムに関する情報提供も必要と感じています。また、コロナ禍の収束後に予想される、リアルとオンラインを組み合わせたハイブリットな活動についても、一体感のある有意義な活動にするための工夫を考えていきたいと思います。

事務局よりひと言

オンラインの普及で、ヘルスケア関連団体の活動のあり方も変わっていくと考えられますが、SDGsにもある「誰一人取り残さない」という理念を大切に、これからもヘルスケア関連団体の皆さんをサポートしていきたいと思います。