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活動紹介 第57回(2021)

活動紹介 第57回(2021)

第33回 北陸学習会 in オンライン(2021年10月2日)
災害時に、患者・家族がとるべき行動について活発な意見交換を行う

第33回北陸学習会が開催されました。前回の「自然災害発生時の心構えや支援状況を学ぶ」をふまえ、今回は「災害時に患者、家族がしなければならないこと」をテーマに設定。とやまSCD・MSA友の会(わかち会)の山﨑信代さん、全国パーキンソン病友の会 石川県支部の日向浩一さん、富山県後縦靭帯骨化症患者家族会の渡辺國臣さんの3名が、団体、地域、家族などで取り組んでいる防災について各15分の発表を行いました。「日頃の近所付き合いを大切に、どのような援助が必要かを伝えている」「北陸電力や北日本新聞などのウェブサイトでの情報収集」「防災士に依頼し勉強会を実施」「災害時のタイムラインを家族で確認」「団体会員の安否確認のためのLINEの活用」などに加え、「前回の学習会の演者、阿部一彦さん〔(社福)仙台市障害者福祉協会〕の講演資料をコピーして会員に配布した」「自分の住む市の災害対策について詳しく調べた」など、学習会での学びを活かした多彩な内容が発表されました。
それを受けての討論では、「避難行動要支援者名簿に登録しているが、避難勧告時に救助が来てくれるのか不安だ」「避難所よりも主治医のいる病院に避難する方がいいのではないか」「災害時、病院は戦場化する。病院だけに頼るのはいけない」「医療情報や緊急連絡先を記載した用紙を筒に入れた“いのちのバトン”を冷蔵庫に保管している」など、課題や具体的な実践対策について多様な意見交換が行われました。

参加団体
■とやまSCD・MSA友の会(わかち会)
■いしかわSCD・MSA友の会
■日本ALS協会 富山県支部
■富山IBD
■富山県後縦靭帯骨化症患者家族会
■石川県OPLL友の会
■全国パーキンソン病友の会 石川県支部
■ハレバレ会(SCD患者会)
■新潟SCDマイマイ

第6回 中・四国学習会 in オンライン(2021年10月2日)
ハイブリッド形式で行われた研修会についての講演を聞きオンラインの利活用について検討

第6回中・四国学習会が「ヘルスケア関連団体活動におけるオンライン利活用の実践について」をテーマに開催されました。まず全国膠原病友の会 高知支部の池川崇さんが、「膠原病友の会学習会の様子と難病相談支援センター で実施したピアサポーター養成研修での様子(グループワーク、ロールプレイ)のセットの仕方等」と題し、会場とオンラインを併用したハイブリッド形式の学習会の開催について講演を行いました。コロナ禍でのハイブリッド学習会に至った経緯や、マイクやウェブカメラなどの周辺機器の調達、会場レイアウトの業者への依頼、 プロジェクターの使い方、音声のハウリングなどのトラブル対応、時間に余裕をもったプログラムなど、経験を積み重ねることで習得したノウハウが詳しく語られました。
その後の質疑応答を交えた意見交換では、各団体が取り組んでいるオンラインの利活用の現状も発表されました。「助成金を活用しての機器の購入」「接続講習の実施」「パソコンに詳しい会員がおらず、なかなか前に進めない」「ハイブリッド開催でも参加できない人には、学習会の様子を紙媒体や動画のCDを郵送するなどして伝えている」など、コロナ禍でも会員とつながり、情報を発信する努力が続けられていることが報告されました。
最後に中央世話人の森幸子さんが、「対面もオンラインも紙媒体も、それぞれ特徴があり大事にしたい。みんなでさまざまな工夫を習得していきましょう」と結びました。

参加団体
■(一社)全国膠原病友の会・高知支部・岡山県支部ふれあいの会
■高知ピアの会
■ミオパチー(筋疾患)の会 オリーブ
■もやの会中四国ブロック
■中枢性尿崩症(CDI)の会
■徳島多発性硬化症友の会
■ベーチェット病友の会 香川県支部
■全国脊髄損傷者連合会 広島県支部
■つむぐ会(希少難病の会)

第25回 東海学習会 in オンライン(2021年11月21日)
資金調達にもつながる「団体の理念」の大切さについてグループ討論を行う

第25回東海学習会がオンラインで開催されました。 2020年度から継続している、ヘルスケア関連団体の資金調達をテーマに、まずFabry NEXTの石原八重子さんが「団体の理念を考えよう〜資金調達が得られる活気ある患者会にするために〜」と題して講演を行いました。団体の「理念」にフォーカスし、その重要性や、資金調達とどう結びつくのかという内容で、講演中には参加者による10分間のミニワークも実施。自分の団体の理念について、その「目的」「対象」「価値」の三項目を明文化する作業を行いました。それを基にして、3グループに分かれ討論がスタート。1グループ3〜4人という小人数で、、ウェブ上で活発な意見交換を行いました。まとめの発表では、目的として「患者・家族のQOLの向上」「地域でひとりぼっちにしない」「患者が前向きになること」などが、また価値としては「同じ病気であることで安心して話ができる」「学びの場がある」「患者や医師からの情報提供」などが挙げられました。
その後、石原さんから常に語り合う場をつくる、活動内容が理念に合っているかの確認など、理念を共有・浸透させるポイントが語られました。参加者からは「理念と資金調達は別のことと考えていたが、リンクしていることに気づいた」「活動に迷いが出たときに、立ち返ることができる理念であること」「今回の学習内容を持ち帰り、役員と共有したい」などの感想が語られ、気づきの多い学習会となりました。

参加団体
■Fabry NEXT
■glut1異常症患者会
■もやもや病の患者と家族の会(もやの会)中部ブロック
■愛知県脊柱靭帯骨化症患者・家族友の会(あおぞら会)
■岐阜県網膜色素変性症協会
■全国心臓病の子どもを守る会 長野県支部
■日本筋ジストロフィー協会 愛知県支部
■愛知 パーキンソン病友の会
■愛知 下垂体患者会
■SBMAの会(球脊髄性筋萎縮症)

第35回 九州学習会 in オンライン(2021年11月27日)
第21回ワークショップから「防災」にテーマを絞り公式LINEなどの検討を行う

第35回九州学習会が開催されました。まず、前回学習会でのオンライン活用の事例発表や情報共有の後に各団体がどう動いたかについて、運営委員が行ったアンケートの結果報告がありました。オンラインを活用できたかという問いに対し、「検討しているが実現していない」「積極的に導入した」「難病相談・支援センターとの協働で交流会を開催できた」など、前回学習会を通して前進した団体があったことが報告されました。
その後、認定NPO法人 アンビシャスの照喜名通さんによる「防災時に向けたネットワーク構築をどうする 共助」の講演へ。これは2021年10月に開催されたヘルスケア関連団体ワークショップのテーマのひとつを地域学習会で踏襲したもので、今回の講演でも公式LINEの導入が提案され、デモ用のQRコードを共有画面に表示し、参加者がその仕組みを体験しました。
続いて2グループに分かれてディスカッションに移り、団体、地域での防災について検討、情報・意見交換が行われました。「鹿児島県は離島が多く、停電などに備えて公式LINEをすでに立ち上げている」「行政の市政だよりも公式LINEで見ることができ、防災情報が得られる」「視覚障がいのある団体では音声ソフト対応のLINEがあるので便利」など、SNS採用への積極的な姿勢がある反面、「会員全員が登録するのは難しい、ネット環境をもたない高齢者などへの対応をどうするか」「スマートフォンの使い方やLINEについて勉強会が必要」などの課題についても討論されました。

参加団体
■SCDスマイルクラブ
■(公社)がんの子どもを守る会 熊本支部
■日本ALS協会 佐賀県支部・鹿児島支部
■膵島細胞症患者の会
■認定NPO法人 佐賀県難病支援ネットワーク
■九州IBDフォーラム 熊本IBD
■(公社)日本リウマチ友の会 鹿児島支部
■認定NPO法人 アンビシャス

第40回 沖縄学習会 in オンライン(2021年11月27日)
相談者と社会資源をどう有効につなげていくかピアサポートのあり方を検討

第40回沖縄学習会が開催されました。テーマは、「誰一人取り残さない社会・ピアサポートを目指して–知って得する社会資源」。ピアサポート活動において、どんな社会資源を活用し、どのように関係機関と結びつけ、問題解決につなげるか。思いつく社会資源を共有し、今後の活動に活かしていくという主旨です。まず、全国脊髄損傷者連合会 沖縄県支部の仲根建作さんが、「ピアサポートにおける社会資源の活用例」、続いて認定NPO法人 アンビシャスの照喜名通さんが「難病での連携」と題して講演を行いました。双方ともに、ヘルスケア関連団体として医療、労働、介護、福祉、教育、行政などさまざまな社会資源と連携していること、一つの相談に対して数多くの関係機関を紹介し問題解決に取り組んでいることなどが紹介されました。
その後、2グループに分かれての議論へ。まとめの発表では、「お二人の講演から、多くの人や関係機関とつながり、かつ良い関係を保つことが大切だとわかった」「根拠のある上質な情報を、常にアンテナを張って収集する。患者もまたそれを活用する力をつけることが大切」「相談に対していくつかの選択肢を示し、そこから本人が選ぶ力を学んでいけるようにしている」「私(ピアサポーター)が支援をしてあげますという雰囲気を出し過ぎない対応を心がける」「社会資源を紹介した後のフォローもピアサポーターの大切な役割だと再確認した」など多様な意見が出され、有意義な学習会となりました。

参加団体
■認定NPO法人 アンビシャス
■全国脊髄損傷者連合会 沖縄県支部
■全国膠原病友の会 沖縄県支部
■(一社)沖縄県がん患者会連合会

第18回 北海道学習会 in オンライン(2021年11月28日)
PPIにどのようにかかわり実践するのかを、先行事例から学ぶ

「PPI(患者・市民参画)の実践について」をテーマに、北海道学習会が開催されました。
まず、山口県で難病カフェを主催する難病サポートfamiliaやまぐちの岩屋紀子さんが講演を行いました。岩屋さんは、VHO-net中・四国学習会でPPIを知ったことをきっかけに、(一社)医療開発基盤研究所のオンラインセミナーを受講するなど、PPIの学びに積極的に取り組むようになったそうです。「学ぶうちに、PPIとは自ら未来をより良くするための活動であり、誰でもいつでも始められる、すでに始めているのかもしれないと考えるようになり、学びを実践に活かすことを意識した。学びを力に変えることができたと思う」と述べました。また、学習時間の作り方や専門用語の学び方などPPIを学ぶための実践的なアドバイスや、講演参加者が自分の立ち位置を確認するワークも実施。
「なぜ患者が学ばなければならないのかという声も聞くが、医療者と対等に話し、課題を解決するためには、やはり学ぶことが重要。学ぶことで気づきが生まれる」と締めくくりました。
講演を受けての討議では、「自分の活動もPPIだったかもしれない、それならば今後もできるという思いが湧いてきた」「患者団体の活動そのものがPPIだと思うとハードルが低くなった。だからこそ勉強してステップアップしたい」「PPIは自ら未来をよくする活動につながるなど、気づきも多かった」などの意見が出され、PPIに取り組もうという思いを共有。山口県在住の岩屋さんの講演が実現したことから、地域が離れていても容易に交流できるというオンラインのメリットも確認して学習会を終えました。

参加団体
■北のポリオの会
■北海道ターナー症候群家族会 ライラックの会 
■摂食嚥下障害児 親の会 つばめの会 

第50回 関西学習会 in オンライン(2021年11月28日)
「合同講演会」の実現に向け 第2回目のサンプル講演会を実施

VHO-net地域学習会の先駆けである、関西学習会が第50回を迎え、オンラインで開催されました。
発足から一貫して、患者・家族の声を医療・教育の現場に届けるというテーマに取り組み、模擬講演や『「患者・家族が語る」講演のポイント チェックリスト』の作成など、成果をあげてきました。その活動の集大成ともいうべき合同講演会(仮称)実現に向けて、前回に引き続きサンプル講演会を実施。今回は、医療従事者を対象という想定で「子どもから大人への移行期において、医療者に望む支援とは」というくくりで、つばめの会(摂食嚥下障害児 親の会)の長谷川央子さん、膵島細胞症患者の会の若狭好さん、DDAC(発達障害をもつ大人の会)の広野ゆいさんの3名が講演(各10分)を行いました。希少疾患のため専門医が少ないこと、医療従事者同士のネットワークへの期待、成人移行での医療費の負担増や、就職ができないなど、違う疾患や障がいでありながら共通する訴えが見えてくる講演会となりました。
その後の討論では、「10分という短い時間内に内容が簡潔にまとめられていた」「医療従事者向けだが、専門用語を使わず当事者の言葉で語り、患者・家族の思いが通じたと思う」「講演原稿作成では『講演のポイント チェックリスト』がとても役に立った。“ネガティブなことは明るく話す”など、納得して実践できた」など、さまざまな意見や感想が述べられ、合同講演会に向けてさらに一歩前進した学習会となりました。

参加団体
■日本ハンチントン病ネットワーク(JHDN)
■ひょうごセルフヘルプ支援センター
■こころ・あんしんLight
■NPO法人 日本マルファン協会
■全国心臓病の子どもを守る会 奈良県支部
■子どもを亡くした家族の会「小さないのち」
■しらさぎアイアイ会
■日本アラジール症候群の会
■摂食嚥下障害児 親の会 つばめの会
■膵島細胞症患者の会
■DDAC
■(一社)全国膠原病友の会

第39回 東北学習会 in オンライン(2021年12月4日)
オンラインによる活動の普及に向けハイブリッド開催の体験を聞く

「Web会議の構築〜体験談を聞いて参考にする2~」をテーマに東北学習会が開催されました。
まず、患者会ピンクのリボンの池田久美子さんが「Web講演会&交流会の体験談」として、所属団体でのオンラインと対面を併用したハイブリッド開催の体験を発表。池田さんは「オンラインに慣れていない会員にも、初めの一歩を踏み出さないと先に進めないと励まし、参加を促した。オンラインと対面、両方の準備が必要となり苦労もあったが、開催してよかったと思う」と述べました。
発表後の討議では、「当事者にとっても、ネット環境は生活に欠かせないインフラとなっている。通信費の支援などがあるとよい」「目や耳が不自由な人も容易に使えるようにIT技術の進化を期待したい」との意見や、「コロナ禍での他団体の活動を知りたいと思い、今回初めてオンラインに挑戦、初参加して勉強になった」といった感想がありました。
中央世話人の松下年子さん(横浜市立大学大学院医学研究科看護学専攻・医学部看護学科教授)は「Web会議はデメリットもあるがメリットは大きい。また発言にあった“ネット環境も人権の一つ”という視点は、VHO-netならではだと思う。地域によって解決すべき課題や優先度も異なるので、地域学習会の特徴を活かしてWeb会議も活用してほしい」と総括。まだオンラインによる活動に取り組めていない団体も多い中で、合同接続テストなどきめ細かな対応を行い、Web会議への“第一歩”を踏み出す団体を増やすことが実践できた学習会となりました。

参加団体
■岩手県腎臓病の会
■岩手県難病相談支援センター
■患者会ピンクのリボン
■全国膠原病友の会 岩手県支部・福島県支部
■全国心臓病の子どもを守る会 岩手県支部
■(社福)仙台市障害者福祉協会
■仙台ポリオの会
■NPO法人 日本プラダー・ウィリー 症候群協会(PWSA Japan)
■乳腺患者会 プリティふらわぁ
■NPO法人 宮城県患者・家族団体連絡協議会

第48回 関東学習会 in オンライン(2021年12月4日)
患者・市民参画(PPI)の事例発表からそれぞれの団体に応じた取り組みを探る

「患者・市民参画 (PPI)」をテーマに関東学習会が開催されました。まず、事例発表として、3団体が医療分野への患者・市民参画への取り組みを紹介。その活動内容や成果を共有して、実践につなげていくことを目指したグループワークが行われました。

■事例発表より
●ギラン・バレー症候群患者の会 上田 肇 さん
治験の資料作成や医療調査、医学教育への協力などに取り組んだ。こうした経験は個人情報の扱いや団体の活動を見直す機会にもなった。団体の付加価値として、登録患者数の確保も必要と感じる。

●CMT友の会 岸 紀子 さん
医師と協働した装具開発、理学療法士と協働した体操企画などを進めている。患者就労調査が学会で活用された。医療に対して多面的なかかわり方があると考え、セミナーを受講するなど学びながら取り組んでいる。

●PAHの会 村上 紀子 さん
団体設立の目的が肺高血圧症治療薬の国内承認であり、積極的に医療者や企業との協働を実施。現在、患者の意識調査の国内外への発信を目指している。相手のニーズを把握しウィンウィンの関係を築くことが重要と考える。

グループワーク後の発表では、「各団体に適した多様な医療参画があることが理解できた」「団体内での合意形成など、医療参画の前段階の課題も多い」「成果や波及効果が明確になると、活動も促進されると思う」などの意見が紹介されました。総括として、運営委員の鶴見伸子さん(全国心臓病の子どもを守る会)が「医療参画に関して、それぞれの団体の課題も明確になり、考えるきっかけになったと思う」と発言。今後も医療参画を学び、実践を目指すことを確認しました。

参加団体
■あけぼの埼玉
■NPO法人 がん患者団体支援機構
■ギラン・バレー症候群 患者の会
■NPO法人 睡眠時無呼吸症候群ネットワーク
■全国CIDPサポートグループ
■CMT友の会
■(一社)全国心臓病の子どもを守る会 本部・横浜支部
■プラダー・ウィリー症候群児・者 親の会 竹の子の会
■(公社)日本オストミー協会 横浜市支部
■NPO法人 日本オスラー病患者会
■日本ハンチントン病ネットワーク(JHDN)
■NPO法人 PAHの会
■ポリオの会