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患者が希望をもって生きていくために――
森幸子さんを偲ぶ会

患者が希望をもって生きていくために――
森幸子さんを偲ぶ会

2025年10月17日、ファイザー株式会社にて、同年2月21日に逝去された森幸子さんを偲ぶ会が開催されました。

森幸子さん略歴

滋賀県野洲市出身。2015年から(一社)日本難病・疾病団体協議会(JPA)で3期6年にわたって代表理事。滋賀県難病連絡協議会理事長や、自身の疾患の患者団体である、全国膠原病友の会の代表理事を務める。JPA代表理事就任後は、厚生労働省の難病対策委員会など国の審議会の委員として活動し、特に難病法5年見直しに当たっては、全国各地域のブロック交流会に自ら足を運び、患者・家族の声を届けた。その結果、2022年に改正難病法が成立し、医療費助成の遡り請求や、登録者証の制度実現など、大きな成果を上げる。VHO-netには、2004年第1回関西交流会(現学習会)から参加し、法人化した2021年に代表理事就任。さまざまな疾患やヘルスケア関連団体のリーダーの先頭に立ち、医療福祉関係者と協働しながら多大な功績を残した。

開会挨拶として(一社)ヘルスケア関連団体ネットワーキングの会(VHO-net)の代表理事である増田一世さんは、「森さんは2021年にVHO-netが一般社団法人となった際の初代の代表理事です。法人化にあたり、長年の蓄積はありましたが不安もあり、森さんというリーダーの下、スタートできたことはとても幸運でした。(一社)日本難病・疾病団体協議会(JPA)の代表理事、(一社)全国膠原病友の会の代表理事としても活躍。当事者として力強く発言され、長く制度の谷間に置かれ続けた難病対策に粘り強く働きかけ、前進させてきた大きな推進役でした。体験者である自分たち自身が、遅れている政策を変えていくという使命で発言し、行動した人でした。私たちは森さんの遺志を継いで、疾患や障がいを抱えて地域でひとりぼっちで生きている人たちが、諦めないで済む社会の実現に、一歩ずつでも近づいていきたい。そのための努力を続けたいと思います」と述べました。

続いて、ファイザー株式会社 前代表取締役社長、現、田辺三菱製薬株式会社 代表取締役執行役員CEOの原田明久さんからオンラインで挨拶がありました。
「前職を通じ森さんとは何度もお会いし、VHO-netの活動の重要性、そして我々も製薬会社の立場ではありますが、そこに支援できる喜びを感じておりました。森さんはVHO-netに参加するさまざまな組織が力を寄せ合うことを殊の外大事に思っておられました。そしてVHO-netの方々を見るときも、外部の人間と接するときも、その温かな目線は全く変わりませんでした。私は森さんに、そのまなざしを通して、すべてを包含していくような姿勢を感じていました。心から感謝をいたします。今、お会いできたらきっと、皆で力を合わせて活動するようにと、あの温かなまなざしを注いでくれるのではないかと思っています」。

献杯後のなごやかな時間にも、会場の参加者、またオンラインでさまざまな団体から、森さんを偲ぶメッセージが届けられました。「努力の人、行動する人でした」「VHO-netだからこそできるピアサポートをリードしてくれた」「いつも落ち着いて、しっかりと考える人」「物静かでありながら、圧倒的な存在感」「どんなネガティブなこともポジティブに変えてしまう人」「患者同士のつながりは心強いものであり、心的な支えにもなる」「患者たちが諦めずに、希望をもって生きられるように」。森さんの人柄、残した言葉、一人ひとりの胸の中にある大切な森さん像が伝えられました。

最後に、ファイザー株式会社の喜島智香子さんが閉会の挨拶を述べました。
「森さんといえば、琵琶湖が思い出されます。滋賀県はほとんどが琵琶湖だと私が冗談を言うと、『琵琶湖は全体の6分の1です』と、いつも優しく訂正してくださいました。ある日、琵琶湖の絵が表紙で、分母が6と示された小さなノートをいただきました。これは私が空手の昇段試験を受けるときに、稽古用ノートとして使っていたものです。森さんとの思い出として大切にします。訃報に接し、言葉にできないほどの深い悲しみで一杯です。最期の最期まで、体調が優れない中、VHO-netの理事会にオンラインで出席いただいたこと、お体がつらいのに申し訳なかったと思っています。森さんの功績と温かいお人柄は、これからも私たちの心に生き続けます。本当にありがとうございました」。

 あの、澄んだ、よく通る声で、一言一言、熱い思いを語る森さんの姿が胸によみがえってくる。そんなひと時を過ごした時間となりました。心よりご冥福をお祈りいたします。