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第25回ヘルスケア関連団体ワークショップ 後半 分科会・グループ発表・全体討論

2025年ヘルスケア関連団体ワークショップ 後半

分科会・グループ発表・全体討論

前田実花さんの講演と村上紀子さんの報告を受けて、4グループに分かれての分科会が2日にわたって行われました。各グループには、R&D Head Clubのメンバーである製薬企業社員も参加し、多様な立場からの熱心な議論が展開されました。

〜グループ発表より〜
グループ1:PPIがより身近になるような文化をつくっていきたい

長くVHO-netでの活動に取り組んできたメンバーに研究者が加わり、きめ細かい議論が行われた。

『ヘルスケア関連団体がPPIにかかわることで何が変わるのか』
・患者自身の生活に合う薬や医療の創出が、患者のQOL向上につながる
・患者としての経験が活かされ自己肯定感が上がる
・謝金や達成感といった成果が得られる
・患者団体も成長しバージョンアップする機会になる

『PPIをヘルスケア関連団体の活動に組み入れるには』
・会員の情報を把握。要望に応えて発信できる患者団体になりたい
・PPIを簡単に紹介するための資料や動画などがあるとよい
・より身近に感じられるようなキャッチコピーを考える
・建設的に意見を言い合える文化をつくる
・幅広い発言ができるよう情報収集を行い、関係性をつくる

『より良い協働のためには何が必要か』
・お互いを信頼すること、信頼しようと一歩踏み出すこと、お互いを知る姿勢をもつ
・フラットに意見を言える場づくりや話しやすい雰囲気づくり
・提言ではなく、一緒に決めていく参画であることを周知
・協働を進めるためのコーディネーターがいるとよい
・PPIに関心のない人にも居心地のよい場所であるべき

グループ2:夢は、10年後にはPPIが当たり前の世の中になること

PPI委員会メンバーや、医療者の教育に携わる専門家など多彩な参加者により、PPIに関する夢を語り合った。

『ヘルスケア関連団体がPPIにかかわることで何が変わるのか』
・団体の活動目的が、疾病や障がいの啓発から、より良い社会をつくることに広がる
・PPIに参画することで、VHO-netの理念である「より良い医療の実現、生活の質の向上」につながる

『PPIをヘルスケア関連団体の活動に組み入れるには』
・団体としての意識改革-要望・陳情から協働へ
・対話する文化をつくる(伝える力と聴く力が必要)
・相手の立場を尊重し建設的な対話ができる人や、同じ目標に向かって協働できる人、責任を果たせる人を増やす。これは団体の財産にもなる
・データベースやプライバシーポリシーの整備。これも団体の財産になる

『より良い協働のためには何が必要か』
・対話する文化をつくる
・当事者と研究者、企業などが一緒に話す場 
・市民公開講座などPPIを知ってもらう活動を行い、目にする機会を増やす 
・PPIを学び続ける活動-既存のガイドブックの活用など
・今後の課題として、データベース、プライバシーポリシーの整備

『夢を語る!』
・我々が草の根的な活動で土壌を耕していく
・成功事例を真似してもらえるようなモデルになる
・10年後にはPPIが当たり前の世の中に

グループ3:患者と研究者をつなぐコーディネーターへの期待

基調講演を行った前田実花さんも交えて、PPIについての理解を深めながら話し合った。

『ヘルスケア関連団体がPPIにかかわることで何が変わるのか』
・当事者団体が何のために存在しているのか、社会に何が提供できるのか、見直す機会となる
・当事者団体の視野が変わる、意識が広がる

『PPIをヘルスケア関連団体の活動に組み入れるには』
・PPIの活動の目的を明確にすることが重要
・PPIは将来の患者さんのために行うとの理解を進める
・学ぶことによって、団体とメンバーが成長することができる

『より良い協働のためには何が必要か』
・多様な立場の意識変革と、体験的知識の価値共有
・患者と研究者をつなぐコーディネーターの設置 
・適正な報酬の提供
・活動成果のフィードバックによる継続性確保
・意見交換の場の設置(VHO-netのPPI委員会に期待したい)
・幅広い事例の共有機会

グループ4:患者主導の創薬や研究を目指して、走り続ける思いを共有

活動を続ける必要性をPDCAサイクルで表現し、最終目標を患者主導とした。

『ヘルスケア関連団体がPPIにかかわることで何が変わるのか』
・将来の患者の幸せ
・医師、製薬企業、患者とも、目指すことは「患者がよくなること」
・医療関係者などとのコミュニケーション
・直接かかわることで当事者意識が育まれ、主体的な行動ができるようになる
・患者団体が大きな社会資源に変わり、ステータスが上がる
・医療者と同等の立場でよい関係に

『PPIをヘルスケア関連団体の活動に組み入れるには』
・必要なときに必要な情報を団体として提供できる
・一人ひとりが必要性を感じて皆がPPIメンバーになれる
・患者自身が、何に困っていて、何が必要か、自己理解することが必要
・他の患者や病気についても話せるようなプロフェッショナルになる
・人を育てること、発言できること、ニーズなどのデータ化が必要
・単なる参加ではなく参画 

『より良い協働のためには何が必要か』
・勉強会や委員会、主体的に学ぶ場で人を育てる「Plan」、
・役割を遂行する、発言する、治験参加、データ収集や情報発信する「Do」、
・活動を振り返り、情報共有する「Check」、
・分析・評価する「Act」を、PDCAサイクルとして繰り返す
・最終的には、患者主導を目指す

全体討論

VHO-netならではのPPIを目指して、多様な意見を共有
グループ発表を受けての全体討論では、「当事者団体がPPIに取り組むためのコーディネーター」「患者主導の創薬」「患者・市民参画の『市民』をどうとらえるか」などが話題となり、研究者や医療者からの情報提供も得て議論が深まりました。最後に、PPI委員会の活動が2026年から本格化することを確認し、再会を期して2日間のワークショップを終えました。

〜参加者の発言から〜
・自助グループとして内向きの活動が中心であったが、ワークショップに参加して他の団体と学び合い、視野が広がり、患者団体も意識改革が必要だと思うようになった。

・数は少ないが、患者や家族が主導した治験もある。日本でもクラウドファンディングを利用した患者提案型医師主導治験や、研究助成の例があるので期待したい。

・団体と研究者や製薬企業をつなぐコーディネーター的な存在がほしい。

・従来の提言、陳情の活動から、医療者と対等な関係で協働していくことがPPIと理解した。

・患者・市民参画の市民とは、社会、公共ととらえたい。

・患者団体も力をつけて、こちらから発信できるような強みをもちたい。

・VHO-netでは早くからAMEDと連携してPPIに取り組み、ここまで来たのでさらにバリューを高めたい。

・楽しみながら、新しい未来をつくっていけるように、来年もまた会いましょう。